【福山市長選挙】自治労福山市職労に媚びない市長を!

福山市長選挙】自治労福山市職労に媚びない市長を!
2012年 6月 12日 20:55《広島》 <労働・雇用> <自治体> <選挙>
さとうしゅういち
http://www.janjanblog.com/archives/74381

 2012年8月5日執行予定の福山市長選挙。駅前再開発や歴史・文化を生かした街づくりと並び、大きな争点の一つは、「自治労福山市職労と当局・議会(大物市議)」の癒着構造です。自治労福山市職労は、羽田晧現市長(前回は自民、民主相乗りで当選)の出身組織でもあります。

その問題の自治労福山市職労の委員長を、2009年10月に自治労広島県職員連合労組(県職連合、それまでは、正規職員がほとんどの県職労)が役員を対象とした集会に講師としてお呼びしています。

 当時、わたくし・さとうしゅういちが所属し、支部執行委員も務めていた県職連合は、初めて、非常勤職員の組合加入をスタートしたところでした。非正規労働者の処遇改善の「先輩」としてのお話を福山市職労に伺うことになりました。

 さとうしゅういちは非正規労働者が、正規と同じ仕事をしながら、(残業も遅くまでしながら)全く待遇が異なるという状況に憤慨しておりました。このままでは、日本の社会は持たない。このような危機感を強く持ちました。均等待遇の実現のため、他府県の労働運動も支援しておりました。

 ですから、自分の足元の県職労でも、不条理な格差があってはいけないと常々他の役員に諌言してきました。わたしは、ようやく、役員が諌言を受け入れてくれた!と喜びました。

 だが、実際はどうだったか?福山市職労は素晴らしいように見えたが、実情は、むしろ利権団体や大物市議のコネ採用で入ったような人が優遇される実情があった。非正規の方もコネ採用が多かった。言ってみれば「身内」の既得権益を護持する運動だった。それに県職労も学ぼうとした。

 翻って、県庁の場合は、むしろ、問題は、正規職員が、同じ仕事をしている非正規職員を「俺たちは若いときにいい大学に行って難しい試験を受かったのだから、あいつらより給料が多くて当然」と見下しているところにあるのです。

 ある非正規職員が、2010年当時は「非正規労働者待遇改善の闘士」で鳴らしていたわたしに、相談したことがありました。それが、どこからともなく漏れて、その非正規職員が労働貴族に怒られるという事件も発生しました。わたくし、さとうしゅういちも、その後、1年もたたずに、労働貴族の卑怯な手法で事実上組合からも県庁からも追い出されました。

 その後、別の非正規職員に聞いたところでは、いまだに、非正規職員を、期間更新を餌に、長時間残業させ、一方で、自分たちは、担当の職務が終わればさっさと帰ってしまうという正規職員がいるのです。

 自治労県職労、自治労福山市職労、ちょっと中身は違いますが、「身内の狭い利益さえ追求できればそれでいい」という組織のエゴイズムに骨の髄まで汚染されています。県職労の場合は、エリートの労働貴族既得権益護持が目的化しています。

 かたや、福山市職労は、一部利権団体、そして大物市議会議員も含めた「身内」の既得権益護持の機関に堕しているのです。
 
 「エリート労働貴族」既得権がちがちの県職労が「利権団体・大物市議」既得権益がちがちの福山市職労に学んでも、何一つ変わらなかったのは当然の結末でした。

 それこそ、私鉄中国地方労働組合広島電鉄支部のように、痛みを分かち合う労働組合運動でなければ、一般組合員からも結局は支持されないことになります。

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 北欧でも西欧でも、労働組合は、身内の利益ではなく圧倒的多数を占める労働者全体の利益を考えているのです。それとは、ほど遠い、身内主義の日本の労働運動(特にいまの連合・自治労や電力総連)はひどすぎる。頭がガチガチに凝り固まり、結局は自分たちの首を絞めています。

 さとうしゅういちは、今となっては、労働運動、とくに連合・自治労の改革にタッチできる立場ではありません。市民、県民、国民の皆さんと一緒に、政治の場で、仕組みを変える、そのことを通じて、一部の既得権ガチガチで硬直化した福山、広島県、そして日本の社会を、長持ちするやわらかい社会に変えてまいります。

 まずは、そのためには、福山市長を市民全体の利益の立場に立てる人に代えなければなりません。

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さとうしゅういち記者のプロフィール
さとうしゅういち(佐藤周一)。1975年11月12日広島県福山市生まれ、東京都育ち。現在の本籍地は広島市安佐南区祇園
1999年3月、東京大学経済学部卒業。2000年4月、広島県入庁。県庁時代は、労働、医療、介護、男女共同参画などの行政に携わる。一方で、反貧困、野宿生活者支援、女性、若者、非正規労働者支援、男女共同参画、瀬戸内海の環境問題などに関する活動に従事。
2011年1月31日広島県を退職。同4月10日執行の広島県議会議員選挙(広島市安佐南区選挙区)立候補、4278票を獲得するも及ばず。同6月20日〜医療・介護関係の会社員。8月1日から広島市男女共同参画審議会委員。
所属政党 民主党(2011年1月まで)→無所属→みどりの未来(2011年8月から)
2010年度・労働組合・生存のためのメーデー広島実行委員会(略称:生存ユニオン広島)委員長。http://d.hatena.ne.jp/lifeunion/
1996年〜広島瀬戸内新聞社主 http://hiroseto.exblog.jp/
TWITTER:http://twitter.com/hiroseto/