プロの腐敗に怒るあまり素人の独善性を見過ごしてはいけない

二大政党批判のはずが、少数派抑圧に回ったみんなの党

「エライ人」(官僚、大手企業幹部、労組幹部など)が時代にあわなくなっているのはたしかです。貧困問題の責任は「エライ人」に多くある。彼らが今までは主導してきた。

また、彼らは、地方自治体レベルになると往々にして、オール与党、まさに「痴呆痔恥」を演じている。「年配男性のエライヒト」ばかりの目線で物事をみるから、庶民、若手、女性のニーズがあまり政治に反映されない。極論すればそうなります。

しかし、だからといって、「電波な素人」に任せたらどうでしょうか?いや、素人が政治家になるのはいい。素人のままだったら困るのです。政治をやるからには責任が生じます。

日本におけるみんなの党とその支持者。

河村市長とその支持者。

いまや、、アメリカ共和党の支持者にバカ受けしている「ティーパーティー」運動。

はっきり申し上げてやっていることご乱心ものです。

みんなの党は、二大政党制度を批判していた。

だが、いざ、自分たちが第四党に躍進すると、社民党共産党たちあがれ日本新党改革参院代表質問から排除するという暴挙に出ました。

もし、みんなの党の支持者のみなさんがこの暴挙に喝采するなら、なんということはない。その方々は「自分さえよければよかった」ということになります。

河村たかし名古屋市長の主張も無茶苦茶です。議員数をも議員報酬も半減したら、議会機能が低下して、市長独裁になるだけです。市長に力量がなければ、官僚独裁になるだけです。

河村市長は、減税すれば、人々はボランティア活動に寄付する、とおっしゃる。でも、アメリカで寄付が盛んなのは、日本よりもお金持ちに実質的に厳しい税制をとり、さらに、寄付への控除が充実しているから。アメリカよりさえ実質的にお金持ちの負担が甘い日本で減税したらどうなることか。


アメリカのティーパーティー運動は、アメリカ版みんなの党であり、アメリカ版河村市長である。

繰り返します。プロの腐敗に怒るあまり、素人的に無茶苦茶やることに喝采を浴びせてはいけない。政党政治家の腐敗に憤るあまり、軍部に喝采を送ってしまった戦前の愚を繰り返してはなりません。

素人であっても、政治をやる以上は責任を負わねばならない。


そのことは、しつこく諫言したいと思います。

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