民主党の参院選マニフェストから削除された「取調べ可視化」

江川紹子(ジャーナリスト)
http://twitter.com/amneris84/status/16378178295

民主党マニフェストを見て愕然。捜査過程の可視化が一言も触れられていない。警察・法務官僚に丸め込まれ、こっそり落としたのだろうか。だとしたら大問題。ぶら下がり取材で直接質問ができる首相番記者には、どういう意図で落としたのか、ぜひ聞いてもらいたい

民主党参院選マニフェストでは衆院選マニフェストに明記されていた「取調べ可視化」がありません。

マニフェスト参院選)の「【まだ、実現できていないこと】(引き続き取り組みます。)」にも掲載されていません。

http://www.dpj.or.jp/special/manifesto2010/data/manifesto2010.txt


<借金が収入を上回った予算>
2010年度の予算は、税収が急落したこと、ムダづかい根絶が途上にあることから、昨年度に続き、借金収入が税収を上回る異例の予算となりました。

<隠れた天下り
天下りあっせん」は禁止しましたが、「あっせん」によらない、隠れた天下りはいまだに続いており、また、政権交代前の天下りを一掃することはできていません。

暫定税率廃止>
ガソリン価格が比較的低価格で推移していたこと、税収の急落、環境への配慮などから、ガソリン税などの暫定税率の水準を維持しました。

<高速道路無料化>
高速道路の原則無料化は、温暖化や関係する公共交通機関への影響などを検証しながら慎重に進めることとしたため、2010年度における無料化の区間は限定的なものとしました。

後期高齢者医療制度の廃止>
廃止後の制度について、広く国民的な議論を行って結論を得るまでの間は、負担軽減措置を継続しつつ、後期高齢者医療制度を存続させることとしました。



いったいどうしたことか?

わたしたち「生存ユニオン広島」でも以下のように申し入れを行っています。

http://d.hatena.ne.jp/lifeunion/20100508/1273333376

また、民主党マニフェストのうち、「企業団体献金禁止」や、「取調べ可視化」なども実施のめどが立っていません。前者については、極論すれば、自民党政権時代、企業団体献金を通じて癒着してきた「エライ人」だけで、政治を牛耳ってきたからこそ、今の惨状があるのではないでしょうか? 後者については、菅家利和さんの冤罪(足利事件)、志布志事件(でっち上げ)を持ち出すまでもなく、警察や検察による人権侵害をなくすために早期の法案提出が求められます。

しかし、善処していただくどころか、マニフェストそのものから削られるとは?

再度、申し入れの際、念を押したいと思います。