大義なき国家公務員新規採用削減

政府による「国家公務員採用半減」。

わたしたち「生存ユニオン広島」は、採用半減に反対し、「メーデー宣言」でもその旨盛り込んできました。
国家公務員採用半減閣議決定見送りは当然
http://hiroseto.exblog.jp/12661987/

何度か政府も閣議決定を行ってきましたが、ついに今日閣議決定。国家一種(俗にいうキャリア)と二種は二割減、出先機関は八割減、専門職は五割減、ただし、刑務官や海上保安官は対象外としました。

天下りをなくすために、国家公務員が増えるのは仕方がない。全体として無駄遣いがなくなればいいのです。

そして、エライ人ばかりが膨れ上がるのではなく、現場の専門職(労働基準監督署など)こそ充実させれば、行政サービスはアップする。

(元)エライ人には少し我慢していただく。広島電鉄のような感じで同一価値労働同一賃金に移行すればよい。

ところが政府の方針はあべこべです。

専門職は削減率五割。キャリアは削減率二割。この点でも、「国民サービス軽視」の姿勢と取られてもしかたがない。

そして、若手採用をしなければ、組織がいびつになります。広島県など一部自治体や、民間企業の轍を踏んではいけない。広島県や一部民間大手では、採用抑制の後遺症に苦しんでいます。

さらに、ただでさえ、就職戦線が悪い今、それを加速してどうするのか?

今は、景気・雇用最優先の政策運営を全てにわたり、心がけるべきです。

そして素直に「国家公務員人件費二割カットと天下り根絶は両立しませんでした。」と説明すればいい。

財政でみても、新規採用抑制で得られる財源は、十年以上やっても、2500億円程度。国家財政からすればたかがしれています。

その程度なら、お金がある方から、もうちょっといただくよう、所得税の課税ベースを拡大(資産所得も総合課税)するだけで、おつりが来てあまりあります。
とにかく、今回の採用削減にはどうみても、大義はない。

撤回しなければ、「国民の生活」にもプラスにはならない。