非正社員をポイ捨てする会社は正社員を使い潰す。マツダ過労死事件

2008年末から2009年にかけては派遣切りやセコい契約社員雇い止めで指弾されたマツダ


その前年には若手正社員を過労死に追い込み、さらに追い討ちをかける発言を上司がしていました。

そうしたマツダの姿勢に裁きが下ったのです。

非正社員をポイ捨てする会社は正社員を使い潰す。こういうことですね。


http://www.asahi.com/national/update/0228/OSK201102280020.html

社員自殺、マツダに過失 地裁支部が6千万円支払い命令

2011年2月28日20時34分
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判決を受け会見する自殺した男性の父親=28日午前10時56分、兵庫県姫路市、新井義顕撮影
 自動車メーカー・マツダの本社(広島県府中町)の男性社員(当時25)が自殺したのは、長時間労働が続いていた男性に対して会社側が適切にサポートしなかったのが原因だとして、兵庫県内の両親が慰謝料など約1億1千万円の支払いを求めた訴訟の判決が28日、神戸地裁姫路支部であった。中村隆次裁判長はマツダ側の過失を認め、約6400万円の支払いを命じた。

 判決によると、男性は2004年4月にマツダに入り、06年11月からエンジン用部品の輸入業務を担当。07年3月にうつ病を発症し、翌4月に社宅で首つり自殺した。広島中央労働基準監督署は09年1月、自殺と仕事の因果関係を認め、労災認定した。

 判決は、男性が輸入部品のトラブル処理をさばくために自宅に仕事を持ち帰った分も時間外労働にあたると認め、「仕事の影響で心身ともに健康を損なっていた」と判断。マツダ側は男性の負担を軽減させるため、上司にコミュニケーションをとらせるなどの適切な支援をする義務を怠ったと判断した。

 また、上司が男性の自殺について「この忙しいのに」などと発言したとし、遺族に対して二重に精神的苦痛を与えたと述べた。雇い主側が自殺後の対応をめぐって賠償責任を指摘されるのは異例。

 判決後、父親は兵庫県姫路市内で開いた記者会見で「マツダは社員の安全と安心して働ける職場環境を整備してほしい」と語った。マツダ側は訴訟で「時間外労働は著しく多いとは言えない」と主張したが、父親らは男性が会社や自宅で使っていたパソコンの起動時間を調べるなどし、自殺直前の3カ月間は厚生労働省の過労死認定基準にあたる月平均80時間以上の時間外労働をしていたと訴えた。

 原告代理人の菊井豊弁護士は「請求額から労災給付金やマツダからの見舞金を差し引いたほぼ全額の支払いが認められた」としている。マツダ広報本部は「遺族に哀悼の意を表します。当社の主張が一部しか認められなかったのは残念。判決文を入手し次第、対応を検討します」などとする談話を出した。(川田惇史、平賀正弘)