裁判員裁判初の「少年死刑」・・悔やまれる予防教育の遅れ

裁判員裁判初の「少年死刑」・・悔やまれる予防教育の遅れ
2010年 12月 4日 11:18《宮城》 【論説】 <市民活動> <性> <教育> <法律・裁判>
さとうしゅういち
http://www.janjanblog.com/archives/25440

仙台地裁で、先日、未成年に裁判員裁判初の死刑判決が言い渡されました。

 報道によれば、被告人の少年は、いわゆるデートDVを交際していた少女に行っていました。身の危険を感じた少女の家に、友人が泊り込んで「警戒」に当たっていた。それでも、被告人の少年は、少女の家に押しかけ、押し掛け、少女の友人と少女の母親ら3人を殺傷してしまいました。

 少年は現行法のもとで裁きを受けねばならない。

 しかし、わたしは、被告人の生育歴にも想いをはせざるをえないのです。少年は5歳で両親が離婚。母親から虐待を受け、母親も交際相手からDVを受けていた。結局、被告人はやむなく小5で祖母に預けられました。

 しかし、被告人はそれまでに、多くの心の傷を負ったことでしょう。暴力が当たり前、という価値観を刷り込まれたことでしょう。それを交際相手の少女や、少女の家族、友人に向けてしまった。

こういうとき、学校などで予防教育がきちんとしていれば、といつも悔やまれてなりません。

 韓国では、暴力防止の予防教育を、授業で、NGOに委託する形で行っています。広島県でも一部の地域では「デートDV防止ひろしま」などの民間団体を講師に行ってはいます。また、今年は、福山市駅屋町に、DV加害者の更正教育を行う施設「クロッケ」もできました。

 しかし、全国的、全県的に、全ての子ども・若者(社会人にも)、予防教育、そして、加害者教育がゆき届けば、と願わずにおれません。

関連リンク・記事
「日韓暴力防止シンポジウム」
http://saya-saya.net/event/011/post_26.html
韓国の児童センター長ら招き、性暴力防止話し合う
http://www.janjanblog.com/archives/21577
デートDV防止ひろしま
http://blogs.yahoo.co.jp/datedv_p_hiroshima