自治労は「アンケート」の前に普段から風通しの良い運動を!


自治労は、全国の全組合員に対して、「2010年参院選についてのアンケート調査」を実施しています。

一応、自治労本部で一括して開封するので、プライバシー
は守られる、とはしています。

だが、アンケートでは、性別はもちろん、実年齢、住所の郵
便番号(上三桁)、勤務先の種類、雇用形態、職種、役員経験
、家族構成まで質問しています。

いくら、無記名のアンケートでも、地方の小さな市町村に住
む人についてだったら、これだけの情報があれば個人は特定で
きます。

組合幹部が、けしからんと思うような回答した人を調べる
のは難しくないでしょう。

質問項目では、参院選における、各人の行動を根掘り葉掘
り聞く内容でした。

「あなたは、誰(組織内候補の個人名(民主党のえさきたかし
さんのこと)か?組織内候補以外の個人名か?政党名か?)に
投票したか?」「投票した理由」「投票に当たって参考にした
もの」まで質問しています。

さらに、比例区自治労組織内候補(民主党のえさきたかしさ
ん)の選挙運動を手伝ったかどうか?そしてその中身まで、問
うています。

また、選挙区でも何党の候補に投票したか?その候補は、自治
労推薦だったか?さらに投票の理由まで、質問しています。

2010年参院選での自治労組織内民主党候補の得票(比例区
は、当選はしましたが、133248票。

前回2007年は507787票、2004年が167818票でした。

前回の四分の一強、前々回の八割にまで、得票が落ち込んでい
ます。

自治労幹部はおそらく、自治労候補の苦戦がショックでこんな
アンケートをした。

与党になってできないことはない、と少々慢心はあったのでは
ないでしょうか?

ところがどっこい、組合員に組織内候補があまり浸透せず、
ショックなんでしょう。

そもそも、こんなアンケートをしないといけないのは、普
段、組合員の意見がきちんと自治労本部に伝わっていないから
だと思います。

ある女性組合員は「今は、言われたとおり、右向け右、の
時代じゃないのに。なぜ、組合はこんな古臭いことやってるの
か?」とあきれ果てています。 彼女は、「どうしようが、自
由じゃないの?」と憤ります。 全くその女性組合員に同感で
す。

他の自治労が呼びかける署名活動でも、単に「署名をする
か、しないかの問題ではない。組合執行部で決めたことだから
やっていただくしかない」という、対応のことがよくあります

しかし、署名の集まりが悪い。わたしの実感でも、以前の半
分程度の割合しか署名が集まらないときがあります。

説明不足のために組合員の取組が鈍い。組合員の取組が鈍
いから執行部が上から押し付ける様な対応になる。ますます組
合員が引いて行く。そういう悪循環が自治労を襲っています。

最後に自由記入欄がありました。

わたしは「民主党が与党になった今、是々非々で対応したほう
が良いと思います。政治権力と労働組合は一定の緊張関係があ
ってしかるべきでしょう。民主党が野党のときは、打倒自民で
一致して当たることが必要だったのでしょう。そうした時代と
は状況が違うので、その辺りの切り替えをしていただきたいと
思います」と書きました。

ちなみに、私自身は、参院選では民主党の選挙区候補のうち、
自治労推薦ではない中川圭さんを推しました。

わたくしは、民主党員としての活動と自治労組合員としての活
動は、峻別しています。

公務員労組と政権が一体になったら、へたをすれば、「大日
本報国会」の再来です。すでに自治労組織内の仙谷由人・官房
長官の横暴は目に余ります。

ここで、自治労が与党と一体になりすぎたら、それこそ、フ
ァシズム、スターリン主義ですよ。

そして、自治労本部の幹部には、諫言したい。組合員が言う
ことを聞かないのに腹を立てて、古臭い考えで対応すればする
ほど、組合員の心は離れますよ。

そして自治労や連合が古臭いことをすればするほど、橋下知事
河村たかし市長などの青年将校的な首長が勢いづくんですよ

なぜ、そんな簡単なことが、自治労幹部にはお分かりにならないのか?